「断念」の系譜 近代日本文学への一視角 [ 太田哲男 ]

   

近代日本文学への一視角 太田哲男 影書房ダンネン ノ ケイフ オオタ,テツオ 発行年月:2014年05月 ページ数:302p サイズ:単行本 ISBN:9784877144463 太田哲男(オオタテツオ) 1949年、静岡県生まれ。

東京教育大学大学院文学研究科修士課程(倫理学専攻)修了。

同博士課程中退。

桜美林大学教授(日本思想史)。

博士(学術)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) 1(漱石作品にみる「家族」と「姦通」/「運命の女」ー『三四郎』と『草枕』/『腕くらべ』の世界ー荷風と東京/付・『断腸亭日乗』と「紀元節」/有島武男とキリスト教/災害史のなかの宮澤賢治ーその詩と『グルコーブドリの伝記』/叙事詩としての『夜明け前』)/2(大江健三郎初期作品における「自然」/大西巨人『神聖喜劇』をめぐってー東堂太郎の記憶力と反戦の論理/宮崎駿アニメと環境問題/桐野夏生『OUT』における「生と死」)/3(『若き高杉一郎』のその後/付・『文藝』編輯主任・高杉一郎/石原吉郎覚え書き) 石原吉郎から借りた「断念」ということばは、石原の精神世界にだけ関わるものではなく、漱石、荷風の文学をも深く規定するものであることは明らかであろう。

/「断念」は、通常は消極的な意味のことばである。

しかし「断念」したがゆえにみえてくる世界というものがあるはずで、その意味でこのことばは、本書に並べた論文・エッセイの基調をなしていると考える。

(「まえがき」より) 本 人文・思想・社会 文学 文学史(日本) 人文・思想・社会 文学 その他

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