画像の説明 1枚目 2014年9月24日撮影 2枚目 2015年6月4日撮影 お送りする見本株 3枚目 2012年10月18日撮影 開花期 【商品解説】 本来のヒダカミセバヤは流通している個体数のわずかな量しか無いかと思われます。
弊園にて本性品ヒダカミセバヤと思われるものは現在4タイプあります。
それぞれの特徴は以下の通りです。
赤葉系に染まるヒダカミセバヤ赤葉系 様以町を始めとする日高産 銀白色(粉帯)の白肌ヒダカミセバヤ 十勝産 銀白色系ながら小葉で赤軸の赤軸小葉ヒダカミセバヤ 産地不明 様以町産と思われる中にやや草丈が大きくなるタイプがあります。
これは9月に開花する早生タイプです。
現地では色々なタイプがあって開花期も様々かもしれません。
そしてそれらの共通した特徴は「北大植物園 植物園だより」によりますと「青白い緑色にやや紅紫色を 帯びた葉は、全体に滑らかで、縁にはゆるやかな波状のきょ歯があります。
」とあります。
つまり「葉は波状のきょ歯」が無くてはヒダカミセバヤと認められないことです。
今回弊園では多分、分布量が一番多いと思われる赤葉系を販売いたします。
赤葉ヒダカミセバヤといわれる種類が ありますが、これは別種です。
特徴は画像にある通り小型で節間がつまり大型になりにくく、開花期は当地では10月でないと花は見られません。
色々な解説を見ますと8月〜と表示されていますが現地北海道では寒さが早く、早く咲くのか、或は早咲種が 自生しているのか、或は他種をヒダカミセバヤとされ、早くから花の開花が見られるところから8月よりと解説されて いると思われます。
今後の研究課題です。
そのようなことで、現在 生産者・花き卸売園芸市場・ガーデニングセンター等で混乱した販売がなされ、 結果として趣味家のブログ、ネットオークション等は誤った内容ばかりとなっているのが現状です。
そしてその原因はなんだったのか、山野草専門業者として解決しなければならない問題でもあります。
例えば 北海道の山草専門生産業者に注文しますとちゃんとした本性品のヒダカミセバヤが送られてきます。
多肉専門業者にたずねますと「あれは山野草だから、扱っていません」とかならず否定的な答えが帰ってきます。
では本州の青森から九州までの山野草専門業者に聞いてもどの業者も生産はありません。
たまたま北海道の何軒かは地元で採れる植物であったために生産しているだけのことに思われます。
ではどこで生産されているかといいますと、花き園芸市場を見ますと大量に流通が見られます。
つまり 一般の草花、或は宿根草を生産しているガーデニング生産者が育て、出荷しているのでした。
それでは本州各地の生産者がどのようにして北海道の植物を入手したのか、そのルートを調べることにより、 現在の混乱がわかるのではと思います。
山野草業界では「山野草として扱われず」多肉業界からは「多肉植物として扱われず」その不遇な植物ゆえ、 正しい品種の認識が無い草花生産者に、現地でただ単に採集する山採り業者からミセバヤが渡ったことが、 主たる原因であったと考えられます。
【育て方】 植え替えは3月の遅くならない頃までが良いかと思います。
現地の岩場の自生を考えると、特に排水の良い荒い目の培養土が通気性がよく、よく育つかと思います。
現地 日高地方の海岸からアポイ岳の岩場に自生が見られ、育成期間中日光に当たるところを好んでいるようです。
夏の期間他のミセバヤと異なり半日陰にしますと、 花芽の形成が行われず秋に花が咲いてくれません。
(平成26年経験談) そう考えますと、夏の間も直射光線下で育てる必要があり、片や高山植物系で夏の涼しさを必要とする性質があります。
そう考えますとその微妙なバランスの上で育つヒダカミセバヤを 夏の暑い平地で育てることは容易では無いのかもしれません。
ちなみに本製品のヒダカミセバヤの開花株を秋に見ますとかなり葉いたみが見られ、育てる生産者の苦労が伺えます。
画像説明:平成26年秋、京都東寺の縁日、21日の「弘法さん」にて販売されていました。
ミセバヤのラベルにて販売されていましたがヒダカミセバヤです。
通常の高山植物はアジアモンスーン気候に生育する植物で、夏は涼しさを求めて日陰にすることにより夏越しが可能となりますが、このヒダカミセバヤはそうでは無かったのでした。
他にクナシリミセバヤも同じ性質であり、混在しているとはいえアポイミセバヤ、エゾミセバヤ等とは性質が違い本種の由来を考える一つのポイントになるような気がします。
(3. 4. 平成27年5月28日訂正) 年間を通じて、自然の雨の下で育てることが理想的な育て方となります。
特に本邦産のミセバヤ、冬期 零下で凍りつくところに自生が見られ、冬期、室内に取り入れることはかえって注意が必要で、休眠期間中も戸外で管理して下さい。
水やりは多湿を嫌いますので、乾いてからかん水することが上手に育てられる第一歩かと思います。
特に保水性の高いピートモス入りの草花培養土で育てられたガーデニング生産者の商品は注意を要するかと思います。
なぜなら蒸れやすいかと思います。
弊園でも色々と試験するのですが、一般の山野草向きの培養土(もちろん腐葉土、ピートモスは入れておりません)であってもやはり空気の流通が悪いと見え、育ち度は今一歩です。
そう考えますと、水やりは保水性の高い培養土程、水やりの頻度を少なくする必要があるかと思います。
そして蒸れると根腐れすることから、日中の気温が高くなる5月以降は夕方に水やりすることに注意が必要かと思います。
やはり基本種のミセバヤに比較しまして、北方系であり、高山植物なのかもしれません。
【培養土】 多肉植物の本邦産、ムラサキベンケイ属は丈夫な種類で山草的取り扱いでよく育つかと思いますが、多肉植物の育て方を参照して下さい。
培養土は自然栽培下で育てることが大事であって、その場合、空気の流通が良く早く水切れする、しかも有機物の混入が無く 安定した生育が可能な「多肉植物の土」2号が向いているかと思います。
【肥料】 春一回施せば秋まで肥効がある、長期化成肥料をおすすめします。
【繁殖】 挿し木 6月頃 株分 高芽(不定芽) 秋、落葉時に高芽を採り、鉢もしくは苗床にさし木する要領で植え込んでください。
種を播く 多肉植物の育て方をご参照ください。
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