【商品説明】 現地アポイ岳では乱獲され、ほとんど見ることが出来ないようです。
そのようなことで現地では個体数も少なく、調査が思うように行かないと見え、このアポイミセバヤは絶滅危惧種に指定されない所以でもあるかと思います。
乱獲とは裏腹に、花卉園芸市場及びガーデニングセンターはたまたネットショップに至るまで、分類できないまま流通させている実態があります。
弊園では、昨年平成25年度よりアポイミセバヤを国内で初めて販売に至りました。
北海道の山野草専門業者でも取り扱いが無く、幻のアポイミセバヤだったのです。
アポイミセバヤとはアポイ岳山頂に見られるミセバヤの内、葉に波状のきょ歯のない葉先の尖ったミセバヤがアポイミセバヤです。
現物を見ますと、細歯のもの、丸葉のものがありますが、きょ歯でないことでわかります。
弊園で昨年入手したアポイミセバヤを栽培しましたところ、ヒダカミセバヤとアポイミセバヤの草姿がまったく別れてしまいした。
この2種がアポイ岳に存在したことが現在の流通の混乱を招いている大きな原因だったのです。
そしてこれらのミセバヤをガーデニング生産業者で育てられていることに、その後の運命に悲劇的な流通が行われるようになりました。
詳しくは、ヒダカミセバヤの解説を参照して下さい。
このアポイミセバヤ元々の原地での分布はアポイ岳に限られていたようですが、幸いに生育後期の晩秋の頃、不定芽(高芽)が多く発生します。
この不定芽(高芽)が発生する特徴がアポイミセバヤであってヒダカミセバヤには見られません。
この不定芽(高芽)を枝から脱落する前に切り取り保存して下さい。
そしてこの不定芽(高芽)が大量に発生することが原地の乱獲とは裏腹に流通面に於いては「軒先を貸して母屋を乗っ捕られる」という現象が見られている現実があります。
【育て方】 アポイ岳の岩場に自生が見られ生育期間中、日光に当たるところを好んでいるようですが、当京都の平地では夏はやはり暑がるようです。
やはり梅雨の頃より遮光をする、或は半日陰のところへ移動するとよいかと思います。
植え替えは冬期休眠中にするのが一番よいかと思われます。
年間を通して戸外で自然環境下で育て、雨にも当てる育て方が、ガッチリできる理想的な育て方かと思われます。
そのようなことで冬期間休眠中も戸外に置き、室内に取り込みますとかえって障害が起こりやすくなりますので、自然に合わせるのが良いかと思います。
元来丈夫な植物なので多湿以外注意する点は無いかと思います。
その多湿なのですが、排水の悪い培養土で植える、或は気温の高い季節に日中水やりをすると蒸れやすく根腐れの原因となります。
夕方に水やりをするのが良いかと思います。
そして排水のよい、空気の流通する有機物の入ってない荒い土で植えつけて下さい。
【不定芽(高芽)の育て方】 現在流通している現物を見ますと、それぞれのガーデンニング生産農家さんにて色々な育て方をされています。
前年度の不定芽(高芽)を採取、保存した株を春に1鉢内に何株か定植している。
もしくは、丁寧な生産者はその不定芽(高芽)一芽一芽を1ポットに植え、2〜3年育てられている株も見受けられます。
おそらくは挿し木はされていないと思います。
そして直射光線を採る必要が感じられないのか、過度の遮光下で育てられているので、どの生産者も草姿が乱れていることが上げられます。
以上の育て方をされていると思います。
弊園では以下の通りしております。
初冬に不定芽(高芽)を採取。
ハウス内にて育苗箱に鹿沼土等を敷くように入れ、その上に不定芽(高芽)を並べます。
春まで置いておきますと、気温の上昇とともに休眠が破れ、芽或は根が動き出します。
その動き出しました芽をポット或は植木鉢に 「多肉植物の土」 を使用し、挿し木するように植えつけます。
夏の間成長を続けますので、初期に肥料を施してください。
そうして他の多肉植物と同じような管理をしますと、初秋の9月には花が見られます。
多肉植物の育て方を御参照願います。
【肥料】 山野草用小粒化成肥料をお勧めします。
春一度施肥すれば、秋まで肥効がある優れものです。
【培養土】 多肉植物の本邦産、ムラサキベンケイ属は丈夫な種類で山野草的取り扱いでよく育つかと思います。
用土は「多肉植物の土」2号が向いているかと思います。
【繁殖】 挿し木 6月頃 株分 高芽(不定芽) 秋、落葉時に高芽を採り、鉢もしくは苗床にさし木する要領で植え込んでください。
種を播く ■山野草入荷情報はこちら■(有)日本山草 山草展はこちら ■日本盆栽組合他 盆栽展はこちら ■大阪山草会 山草展はこちら ■石田精華園の紹介 須磨離宮公園 ■石田精華園の紹介 盆栽作家 越前芳水 ■福寿草展